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日本との違いはどこ?オーガニック先進国ドイツで有機食品が普及した理由


オーガニックと言えばドイツというほど有機食材に力を入れているドイツ。日本との違いはいったいどんな所なのでしょうか。

オーガニック先進国のドイツで有機食品が普及した理由

近年、日本ではオーガニック食品に対する関心が高まっています。
農薬や食品添加物などが含まれていないオーガニック食品は、体に優しく環境への負担にも配慮した食品だという認識も広まっているようです。
意識的にオーガニック食品を選んで購入している方もいるのではないでしょうか。

日本に先駆け、ヨーロッパ、特にドイツでは1920年代の古くからオーガニックが注目されてきました。
今回は、オーガニック先進国とも呼ばれるドイツで、なぜオーガニック食品(有機食品)が普及したのか、そして日本との違いについてご紹介します。

◎ドイツ人のオーガニック食品(有機食品)に対する考え方

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現在、ドイツのオーガニック食品市場はヨーロッパでも最大規模です。
ドイツにおけるオーガニック食品の売上高は、2012年に約70億ユーロ、2013年には約75億ユーロを誇り、好調な発展を遂げています。
しかし、なぜドイツではオーガニック食品への関心が高いのでしょうか。

ドイツ人の多くは、オーガニック食品を購入する理由として「家畜が正当な扱いを受けているため」「環境保護のため」などと答えています。
動物愛護が盛んで、環境保護先進国とも称されるドイツならではの理由といえるでしょう。
ドイツ人にとって、オーガニック食品を購入することは環境保護と同じ理念であることが分かります。

◎購入先の増加

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近年ドイツでは、都市部を中心にオーガニック食品を取り扱うお店が増えています。
豊富な種類のオーガニック食品を取り扱う専門店やチェーン店などがドイツ国内に広がり、各店舗で価格競争が繰り広げられています。

今までオーガニック食品を購入したいものの、価格の面で二の足を踏んできた消費者の心をつかんだことも、ドイツでオーガニック食品が普及した大きな理由の1つといえるでしょう。

また、最近では今までオーガニック食品を取り扱っていなかった普通のスーパーでさえも、オーガニック食品を取り扱うようになりました。
スーパーのプライベートブランドにも、オーガニック食品を扱った製品が展開されています。

このように、ドイツではオーガニック食品を取り扱う専門店に足を運ばなくても、気軽にオーガニック食品を購入できます。
ドイツ人にとってオーガニック食品は、ごく身近なものとして生活に根付いているのでしょう。

◎オーガニック先進国ドイツと日本との違いとは?

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オーガニック食品の認定基準は、国によってそれぞれ異なることをご存じですか?
日本の場合、農林水産省が定める「有機JAS規格」というものがあります。みなさんも目にしたことがあるのではないのでしょうか。

また、ヨーロッパには日本よりもさらに厳しいオーガニック食品の認定基準が存在します。
EU欧州連合は、1991年にオーガニック食品に関する統一基準を定めました。
このEU基準を満たすためには、農作物が栽培される土壌から製品に至るまで、すべての工程においてオーガニック認定を受ける必要があります。
さらに、EU基準には生産や流通、販売に至るまで厳しい基準が定められています。

EU基準をすべて満たした製品は、オーガニックの世界組織である「IFOAM(国際有機農業運動連盟)」の第三者認定機関でチェックされます。そこで認められて初めて、その製品はオーガニックと呼ばれるのです。

ドイツでは、EU基準以外にも国内にさまざまなオーガニック認定機関が存在します。
それぞれ独自の基準を設け、厳しくオーガニック食品の認定を行っているのです。

厳格な認定基準や、第三者による認定機関などがまだ少ない日本とは違い、ドイツの認定制度は非常に整っています。
このようなしっかりとした監視体制が、オーガニック食品の品質の高さを維持し続けているのでしょう。

◎おわりに

オーガニック食品が身近なものとして生活に密着し普及しているドイツ。
オーガニック先進国とも呼ばれる背景には、環境保護を大切にする姿勢や、オーガニック食品の認定制度が整っていることが見てとれます。

日本はドイツほどオーガニック食品が一般家庭には普及していませんが、オーガニック食品に対する関心は高まっています。
今後も、オーガニック食品のさらなる発展が期待されるでしょう。


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